
ジャンル:ホラー、アクション
監督:コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス
キャスト:スティーヴン・パスクール、レイコ・エイルスワース、ジョン・オーティス、ジョニー・ルイス、クリステン・ヘイガー、デヴィッド・パートコー
登場人物:ダラス・ハワード(窃盗常習犯)、ケリー・オブライエン(アメリカ陸軍兵士)、エディ・モラレス(保安官)、リッキー・ハワード(高校生/ダラスの弟)、ジェシー・サリンジャー(高校生)、デール(高校生/ジェシーの彼氏)
ポストクレジット:なし
ポテッチの好き度:65/100(かなり好き)
超ざっくりあらすじ
スカープレデターの腹を突き破って生まれた新種”プレデリアン”を乗せたまま、宇宙船は墜落した。そこから逃げ出したエイリアンたちを駆除し、全ての証拠を抹消するためにやってきたのは、一体のプレデター、ザ・クリーナー。地上で繰り広げられるエイリアンズとプレデターの激しい戦いに、町の人間も巻き込まれていく。

事実関係・疑問・つっこみ など
感情移入出来る人間が皆無
●モブみたいな高校生たち
間抜けなリッキー、色気だけのジェシー、ただのイヤな奴デール。誰も最後までその印象をひっくり返すことはなかった。彼らの三角関係もストーリー上不要だったし、チープで見ていてイライラしかしない。ジェシーとリッキーの「いつも私を見てる」「時計を見てる」は、だからなんだよ、と画面を引っぱたきたくなった。
●空気になる女と無能な警官
ケリーは、エイリアンシリーズで言うところのリプリー的存在にしたかったのかも知れないが、娘への手土産に暗視スコープを渡すなど出だしからちょっとズレている。その後それなりに働いてはいるはずだが、空気のように印象が薄い。エディは警官という肩書の主要メンバーで最も頼りになる存在かと思いきや、簡単に軍に騙されて、後半は全くの役立たずである。
●謎の超覚醒ダラス
「窃盗常習犯で血の気の多いバカ」みたいな雰囲気で登場したダラスが、何故か有事の際にはずっとキレッキレ。銃器の扱いも軍人並みに長けていて、戦車でも当たり前のように銃座に行くし、周囲に的確に指示を出し場を仕切って、結果生還に導く。だが、あまりにも話が薄すぎるので、いや、お前、ただの盗人じゃないのかよ、何者だよ(ドン引き)としかならない。
●急に核爆弾を落とす米軍
警官と大佐のやり取りをちょろっと挟んだだけで無理やりねじ込んだ核爆弾の唐突さは否めない。アメリカ軍ならもっと色んな戦略を考えろよという気持ちもあるし、核爆弾作戦にしても、町民のために爆弾投下をやめるべきか、国民へのリスクを考えて投下すべきか、といった葛藤さえほぼ皆無で軽かった。
初登場、プレデリアン
前作AVPのラストで、スカープレデターの腹をぶち破って出てきた新種エイリアンである。
●プレデターとエイリアンの融合
プレデターとエイリアンを足して二で割った名称と同じく、外見も、胴体はプレデター、頭部はエイリアンだがドレッドヘアーもあり、尻尾もインナーマウスもあるが顎は完全にプレデターという具合に、両者の特徴が半々くらいで継承されている。
●シンプルに力が強い
序盤、下水道からエイリアンたちの後を追って地上に出る際、簡単に地面をぶち破って表に出ている。その後、プレデリアンを追うウルフプレデターは道路を粉砕するためにガントレットでバフをかけている描写があるので、それだけでも筋力が段違いであると伺える。ウルフとのタイマン勝負でも、単純な押し合いでは終始優勢を保っていた。
●知能の高さ
エイリアン・ウォーリアーたちと比べると知能が高いと思われる。がむしゃらに闘いを挑むというよりは相手や状況をよく観察するような仕草も見受けられた。とはいえ経験不足感は否めず、戦闘に関しては押さえつけてインナーマウスで突くだけの単純攻撃が続くなど、雑だった。
●高い繁殖力
自身で卵を産むのではなく、人間の妊婦に口から卵を挿入して一人の妊婦から複数のチェストバスターを産ませることが可能。胎児を栄養源とするためか、妊婦の体に孵化に役立つ要素があるのか、その辺の詳細は不明。長い時間をかけて産卵をするクイーンエイリアンよりも身軽な繁殖活動が可能。そのため、本編中も赤ちゃんや妊婦さんをたくさん襲ったので、好感度はとんでもなく低い。「戦うに値しない奴は相手にしない」というだけで、プレデターが崇高に見えてしまう。
今回のプレデター
●ウルフプレデター
通称、ザ・クリーナー。証拠隠滅のために地球へとやってきた掃除人。左の顔面と左目は、過去の戦いで負傷したように見える。かなりのつよつよプレデターで、私が好きなプレデターナンバーワン。
●高い戦闘力
単身でエイリアンの群れに飛び込んでも余裕で倒しまくる。プレデリアンという未知の存在とのタイマンでは、膂力で押されている局面でも冷静に対応し、インナーマウスを引きちぎった時には、画面のこちらで思わず拍手をしてしまった。エイリアン退治の際に心強い存在。
●大人なプレデター
自分で応急手当をしながら声を抑えて痛みに耐える姿は、貫禄というか、修羅場を抜けてきたプレデター感があり、“大人”な印象を受けた。今回は証拠隠滅ミッションのために地球へ来たが、森で警官を殺した際には、丁寧に生皮を剥いで木から吊るす基本の作法で葬っていた。締め切りに追われてどんなに忙しい状況でも、一つ一つのタスクはきっちりこなすシゴデキのベテラン掃除人である。
感想
「暗い」を辞書で引いたらAVP2と書いてあると思う。肝心のエイリアンとプレデターの戦闘シーンでさえ、画面の輝度を上げても「真っ暗な中で何かが何かしている」こともあり、本当に勿体なかった。予算の関係なのか技術の問題なのか、制作陣は完成した映像を見てどう思ったのか、煽りではなく純粋な質問として聞いてみたい。
AVPに求めるものは当然モンスター同士の激しいバトルである。未来の人類を圧倒する完全生物エイリアン、現代の超スーパー戦闘集団を狩りまくってきたプレデター、その両者の争いはどんな戦い方の末、どんな決着を迎えるのか。それが見たいのは大前提だ。だが、これまでの両シリーズの作品においては、主人公サイドも魅力的で、死ぬな!がんばれ!と応援したくなるようなキャラクターたちだった(たまに例外アリ)。私もプレデター大好きマンではあるが、初代プレデターの結末には大満足している。そう考えると、やはり本作は主人公側のキャラクター造形なり、ドラマが薄く、片手落ち感が否めない。
ラストでは、プレデターのプラズマキャノンをウェイランド社が入手した場面があった。過去に情報漏洩しそうになったら自爆することで防いできたプレデターたちにとっては、史上最悪のヤバヤバ案件である。きっとエルダーが数名率いてすぐに取り返しに来るに違いない、そう、AVP3でね(本作公開からもうすぐ20年だけど)。





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