
リトルロック以外前作と見た目同じじゃないですか!?
【苦手トリガーチェック】
虫:なし、体内侵入:なし、身体損壊:あり、子ども被害:なし、動物被害:なし
事実関係・疑問点の整理
2から登場の新キャラたちをまとめる
前作同様、コロンバスたちは巨悪に立ち向かうでも、ゾンビランド誕生の秘密に迫るでもなく、ある種ゾンビランドの日常を描く作品となっていた。リトルロックの自立、ウィチタとコロンバスのすれ違いを柱として進むストーリーを、いくつかの新キャラが彩っている。
●マディソン
コロンバスが“買い物セラピー”中、モールで出会った女性。ゾンビとの戦いにおいては微塵も役に立たないように見えて、数回メンバーの命を救っていたりもする。そのスキルでこの10年どうやって生き延びてきたんだ、という疑問しかないキャラクターである。ナッツアレルギーあり。
●バークレー
『サンダル履いた気取り屋のくそフヌケ野郎』。非暴力主義などと言っていたが、崇高な信念に基づくものではなさそうである。マディソンと同様、どうしてこのスタイルで10年生き残れたのか謎。序盤はリトルロックと行動を共にしてタラハシーをヤキモキさせたが、最終的にマディソンと結ばれた。いろんな意味でお似合いだろう。
●ネバダ(リノ)
廃墟となっていたグレイスランドに意気消沈したタラハシーが再び生気を取り戻した“ハウンドドッグホテル”。そこに住んでいた女性がネバダである。過去にタラハシーと交際関係にあったと思われるが、詳細は不明。死を覚悟した主人公たちの前にジープで颯爽と現れ勝利への分岐点を作った、本作のMVPでもある。
●アルバカーキ&フラッグスタッフ
まるでコロンバスとタラハシーのドッペルゲンガーのような二人組。彼らは、ジープでゾンビを引き連れてきたかと思えば、自分たちで倒しに行くもゾンビに噛まれてゾンビ化、その後主人公サイドに殺されて終了という、物語の進行にほぼ関係ない存在である。
●新型ゾンビ
ホーカー、ニンジャ、ホーマー、T-800と分類される、新たなタイプのゾンビが生まれていた。T-800についてアルバカーキたちは“ボルト”と呼んでおり、どれもコロンバスらが勝手に名付けた可能性は高い。“時間の経過と共に進化を遂げた”個体という設定。てっきりラスボス的な位置付けで出てくるかと思われたが、モブゾンビに混ざる程度の登場で、そこは少々肩透かしである。
●バビロン(団体名)
ヒッピーの進化系とも言うべき、平和主義集団。ゾンビだらけの世界でせっかく手にした武器を溶かせるのはなかなかの勇気と、お花畑具合。高い城壁を過信し、音の誘導だけで乗り切れると思っていた。本作終盤ではコロンバスたちの作戦によってかろうじて危機を脱し、結局【ゾンビランドにおいて武器や暴力を放棄するのは無理】という現実を突き付けた形だ。
あれから“10年”
●ゾンビランドは今も生活可能
コロンバスたちが根城にしていたホワイトハウスは綺麗なままで、キャラクターだけが年を取ったような妙な違和感があった。電力も変わらず供給されているようだし、選べば車もあるし、荒廃しきった終末世界というよりは、【人間が減っていろいろ不便だけど最低限は整った世界】である。
●4人組の10年
コロンバスたちは、10年が経過して、まるで家族のような関係性になっていた。リトルロックは思春期を迎え、自立志向と反発によって特にタラハシーとすれ違いが起こる。しかし、年齢的なことを考えれば自然な反応とも言える。一方で、ウィチタの行動には疑問も残る。10年間も共に過ごしてきたにも拘らずプロポーズに戸惑い書き置き一つで出ていくのも、結局エンディングでよりを戻すのも、あまりにも衝動的というか身勝手に見えた。
●タラハシー、完全に親父になる
親父ポジションでバークレーに苛立ちまくるのも、リトルロックを必死に守ろうとするのも、コメディとヒューマンドラマを行き来する程よいスパイスになっていた。息子のバックをゾンビに殺されたという背景があってこそ、深みが出ているとも言える。そんなタラハシーが作中でパートナーを見つけ、最後に5人で車に乗っているシーンでは、祝福の気持ちと同時に『リトルロック、余っちゃうじゃん』みたいな複雑な思いも生まれた。
本作から追加されたルール
コロンバスが作成した生き残るためのルールは、前作の32個から大幅に増え、73個にまで膨れ上がっていた。作中で新たに描写されたルールは下記の通り。
◆ルール23:ジップロック/ZIPLOC BAGS
生ものを避ける、という言外の意味があるようだ。確かに、ゾンビに囲まれた世界で下痢をしている場合ではない。
◆ルール36:日焼け止め/SUNSCREEN
ルールというか、もはや持ち物リストのようになっている。余計な肌トラブルを回避することが、生存率UPに繋がるということだろう。
◆ルール42:おとなしく/KEEP YOUR HANDS TO YOURSELF
アルバカーキの戒律45”行儀よくあれ”への対抗馬として挙げられた。お互いのテリトリーやマナーを適切に守りましょう、という意味合いだろう。ゾンビ関係なく、無用なトラブル回避には大事な心構えだ。
◆ルール52:遠慮せず助けを呼べ/DON’T BE AFRAID TO ASK FOR HELP
これは【ルール17:ヒーローになるなDON’T BE A HERO】とも通じるが、誰かを助けるために立ち向かう『ヒーロー』になるなという17とは違い、困ったら周りを頼ろうという、よりフラットな印象を受けるルールだ。
◆ルール53:ウェットティッシュ/ WET NAPS
こちらも若干持ち物リスト的ルールである。しかし、ウェットティッシュは大事だ。本作においてゾンビは悪霊の仕業などではなく、狂牛病の変異種から発生したという設定であることも踏まえると、衛生的に保つことはゾンビ化回避手段の大事な一つと言える。
コロンバスは前作から一貫して“とりあえず撃つ”癖があり、それによって前作ではマーレってしまったわけだが、それも何番目かのルールに記されているのだろうか。なお、タイトルにある“ダブルタップ”は、当初からある代表的なルール【二度撃ち/Double Tap】と、二作目であることをかけてのうまい表現である。
感想
正直、前作ほどのインパクトや面白さは感じられなかったものの、再びコロンバス・タラハシーコンビが見られて懐かしさがあり、一定レベルの楽しさは健在だった。そもそも本編開始前にコロンビア・レディが松明で殴り出す掴みは最高である。
ただ、マディソンやバークレー、アルバカーキ&フラッグスタッフなどはもっと面白く出来たのではないかと思ってしまう。また、どうしても10年経ってるにしては……とツッコミたくなってしまうところもあって、前作ほど純粋に“ゾンビランド”感を味わえなかったのは惜しい気持ちになった。それに、タラハシーがもうトゥインキーを探していないのは寂しさを覚えた。
ちなみに、ゾンビと間違えて人間を殺すことを「マーレる」と言う、前作からの小ネタがあるが、もし本当に世界がゾンビだらけになったら真っ先に広めていきたいワードである。ちょっとでも気を抜いたら殺される世界ではマーレってでも生き残った方が勝ち、になっていくのだろう。
前作のレビューはこちら☟
基本情報
【公開年】2019年
【監督】ルーベン・フライシャー
【キャスト】ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、エマ・ストーン、アビゲイル・ブレスリン
【登場人物】コロンバス(青年)、タラハシー(カウボーイハットの男)、ウィチタ(詐欺師姉)、リトルロック(詐欺師妹)
【ポストクレジット】あり






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