
流しそうめんより速く流れていくじゃん……
【苦手トリガーチェック】
虫:なし、体内侵入:なし、身体損壊:あり、子ども被害:あり、動物被害:なし
事実関係・疑問点の整理
成長したダミアンが“反キリスト”として目覚めるまで
●ダミアン成長
ブーゲンハーゲンはロバートの訃報とともに、ダミアンの生存を新聞記事で知る。焦った彼は学者仲間のマイケルに、『リチャードに渡して欲しい』とダミアン殺す用短剣を託そうとしたのだが、直後、二人そろって遺跡に生き埋めになった。そして7年後。リチャードに引き取られたダミアンは12歳になっていた。彼がリチャードの実子マークとともに通う士官学校に新しい上官ネフがやってくるのと前後して、次々に人が死んでいく。
◆マリオン(リチャードの母/ソーン産業大株主)
ダミアンを警戒していた人物で、大株主としてソーン産業の経営方針に関与できる立場➡心臓発作で急死
◆ジョーン・ハート(ジャーナリスト)
ブーゲンハーゲンの伝記を書く過程で、ダミアンが反キリストであることを知り、リチャードやチャールズたちに警告➡カラスに襲われ、目を突かれて見えない状態で道路に飛び出し、トラックに轢かれ死亡
◆ビル・アサートン(ソーン産業重役)
ポールの、農業へ事業を拡大する方針に反対していた➡アイスホッケー中に氷の穴に落下し溺死
●ダミアン覚醒
無意識に悪魔的力を働くことはあっても、自分が何者かはわかっていなかったダミアン。しかし、ネフに言われて黙示録を読み、頭にある666の痣を発見、自分の正体を知る。一時は動揺するもその晩には自分の運命を受け入れていく様子があった。切り替えが早すぎである。一方、引き続き死人は増えていく。
◆バサリアン(ソーン産業社員)
農地買収交渉を担当していたが、土地所有者の連続不審死を知り、リチャードに報告しようとする➡プラント事故で毒ガスを吸引して死亡
◆ケイン(医者)
プラント事故に遭った生徒たちを診察、ダミアンの血液に「山犬」の構造を発見して報告しようとする➡エレベーター事故により、ワイヤーで体を真っ二つにされ死亡
◆マーク
チャールズの話を立ち聞きしてダミアンの正体を知ったのち、ダミアンに仲間になるよう説得されるも拒否➡脳の血管が破れて死亡
●ダミアン勝利
いよいよリチャードもダミアンが【普通の子】ではないことに気付き始める。そしてまた死人が出る。
◆チャールズ
ブーゲンハーゲンの遺品からダミアンの正体に辿り着き、“反キリスト”を描いたとされる【イゲールの壁】までリチャードを案内する➡暴走したコンテナ車の連結器に挟まれ、そのまま別のコンテナに激突して死亡
◆リチャード
ようやくダミアン=反キリストだと確信したチャールズは、美術館へと呼び出して短剣で刺すことにした➡それを伝えた直後、アンに短剣で刺される
◆アン
『私も味方よ!』と叫ぶと、何故か暖炉から火が起こった➡そのままアンも燃える
一人美術館を後にし、仲間と思しき運転手の待つ車へと向かうダミアンは、なんとも言えない表情を浮かべていた……というところで終わる。おそらく、最後のアンは単に用済みになって殺されたのだろう。
“反キリスト”に関する追加情報
●年齢に応じて動く
前作ではダミアン誕生から5年後に突然人が死に始め、本作ではそこから更に7年間の沈黙➡もうすぐ13歳という節目➡事件再開という流れで、特定の年齢ごとにイベントが発生するようである。
●意外と大きい組織
前作では、教会関係者の中でも一部の人間が【ダミアン出生】に関わっていたようだが、本作では、実は悪魔関係者はたくさんいます!というメッセージが強くなっていた。ラストのコリント人への手紙も、それを象徴している。メンバーはアン、ポール、ネフ、という具合に職業などバラバラ。彼らがどうやってダミアン=反キリストという情報を共有したのかなど、諸々描かれないままである。
●宗教的掘り下げ
チャールズがソーン美術館へ到着予定の遺物を説明するのだが、そのうちの一つが【バビロンの娼婦】で、本作における”悪魔”と”社会”の関係を示唆している。
【実際のバビロンの娼婦】
◆娼婦=ローマ(世俗的権力)、10本の角=10人の王を象徴している
◆10人の王は一時的に悪魔の力を授けられている
◆黙示録では「10人の王はやがて娼婦を憎み、肉を食らい焼き尽くす」とある
【なにを示唆しているか】
◆娼婦=ソーン産業、軍などの社会的・世俗的権力
◆10人の王=悪魔の味方
◆娼婦が乗っている獣=反キリスト(ダミアン)
『やがて悪魔の味方たちが、ソーン産業を含めた社会の権力構造を滅ぼすようになる』という話をリチャードに説いている、という皮肉な構図だったようだ。
気になった点いろいろ
●短剣の移動
前作ラストでロバートが使用しイギリスにあったはずの短剣を、冒頭ではエルサレムのブーゲンハーゲンが当たり前にバッグから取り出している。いつの間に、どうやってブーゲンハーゲンの手に渡ったのか、作中では描かれなかった。
●ロバート葬式後のダミアン
前作ラストでは、今にも大統領の養子になりそうな雰囲気だった。結局叔父にあたるリチャードに引き取られたのは、自然と言えば自然だが、どういう経過があったのかが不明だし、【政治的権力を持つ】のが目的でロバートの息子になったはずだったのに、リチャードでよかったんか?という疑問が残る。
●666のあざ
ダミアンはネフに言われて黙示録を読むと、“数字は人間にあり その数は666なり”という一節を読んで、慌てて確認しに行く。ピンポイントで頭を確認するのも、それでアザをすぐ見つけるのも、逆にそこまで分かりやすいアザなのに今まで知らなかったのも、不思議である。
感想
エレベーターでの体パックリシーンなど、前作よりもゴア的にレベルアップしている部分はあった。しかし、どうにも“衝撃”がない。その大きな理由はおそらく、前作と【恐怖の構造】を同じにしてしまったからだろう。前作では、突然始まる不可解な死の連続➡ダミアンが元凶かも知れない!?一体ダミアンとは!?という謎と恐怖が折り重なる物語だったが、本作は違う。こちらはもうダミアン=アカンと知っているし、彼を拒絶・否定する側の人間が死んでいくことは予想出来てしまう。だから、それ自体が前作ほどの恐怖をもたらさない。なのに、今回新たな謎が提供されたわけでもない。単に【事故っぽい死】の繰り返しで終わってしまったのだ。そしてラストも、リチャードも失敗!俺たちの戦いはまだ続く!ということで、『繋ぎ』感が半端なかった。
それでも、ダミアンの、端正な顔立ちx育ち良さそうx賢そうx可愛らしさを秘めているxどこか危うい、というキャラクター性は見た目も含めてとても良かったし、士官学校の雰囲気や、遺跡の発掘物&聖書の引用などでより宗教観が増したのは好きだった。ストーリー展開にあともう一捻りあったらなぁ、もっと好きになりたかったなぁと思う作品である。
前作のレビューはこちら☟
基本情報
【公開年】1978年
【監督】ドン・テイラー
【キャスト】ウィリアム・ホールデン、リー・グラント、ジョナサン・スコット・テイラー、ロバート・フォックスワース、ニコラス・プライヤー、リュー・エアーズ、シルビア・シドニー、ランス・ヘンリクセン、エリザベス・シェパード、ルーカス・ドナット
【登場人物】リチャード・ソーン(ソーン産業社長)、アン(リチャードの妻)、ダミアン、ポール・ブーハー(ソーン産業社員)、チャールズ(ソーン美術館館長)、ビル・アサートン(ソーン産業重役)、マリオン(リチャードの母)、ネフ(軍曹)、ジョーン・ハート(ジャーナリスト)、マーク(リチャードの息子)
【ポストクレジット】なし






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