【考察】映画『プレデター2』| 刑事ハリガンを狙う捕食者の秘密

【苦手トリガーチェック】
虫:なし、体内侵入:なし、身体損壊:あり、子ども被害:なし、動物被害:なし

ここからネタバレがあります!未視聴の方はご注意ください!

本作でも三つ巴構造は変わらず、プレデター以外にも、マイク・ハリガン属するロス市警の敵対組織として、コロンビア系とジャマイカ系、2つの麻薬組織が登場した。

<コロンビア系の組織:スコルピオ団>
ボスはラモン・ヴェガという男だったが、ラモンはボスらしい活躍を見せることなく殺された。最初の銃撃戦に登場した団員サソリの方が、よほど印象に残っている。全体的にヒャッハーみたいなノリが強く、『アメリカにいる麻薬組織』と聞いてイメージしたら大体こういう感じ、という集団だった。

<ジャマイカ系の組織:ブードゥー団>
ボスはブードゥー教の聖者でもあるキング・ウィリー。ウィリーは占いのような物で、「別世界から来た存在、殺される時しか奴の顔は見えない」などプレデターの本質を言い当てていた。とにかくカリスマの塊で、プレデターのタイマン相手に選ばれたのも頷ける。

本作は、「プレデターってこういう奴ですよ」という形態や習性をはっきり描いたという点で、重要な意味を持つ。いくつか挙げると下記の通り。

・一口にプレデターと言っても、見た目とかいろいろ
・武器もさまざま(レーザーディスクやスピアは本作が初登場)
・妊婦や子どもは見逃す=武器の有無+対象の性質・戦闘力を見て狩るか決める
・エイリアンをハントした実績がある

ラストのハリガンとプレデターのバトルでは、どれだけ危機的状況でも仲間のプレデターは誰も助太刀しなかった。その様子から、【他人の狩りは邪魔しない】或いは【助太刀されることは不名誉であり死んだ方がマシ】みたいな思想があると伺える。光学迷彩でこっそり後をつけて突然殺すような戦法も取っているので「誇り高い」イメージはないのだが、プレデターならではの文化と言うか共同体としての様式があるのだろう。

●シティハンタープレデター
前作登場のジャングルハンターよりも多くの武器を身に着け、負傷した際には民家のタイルでファーストエイドするなどのハイテク技術も見せた。治療中はめっちゃ叫んでいたので痛みに弱そう。銃社会アメリカの大都会が舞台なので、とにかく殺しの対象がうじゃうじゃいる。だからばったばった殺す。手当たり次第みたいな勢いで殺していく。なので、ジャングルハンターの一人一人ジワジワ殺すスタイルと比較すると、暴れん坊のガキ大将のように見えてしまう。そこが可愛いところでもある。

●ロスト・クランの面々
なお、メインで登場したシティハンターとともに、ロスト・クランと呼ばれる仲間たちが地球に来ていたことが描かれている。シャーマンやスネークなどどれも個性的な見た目で、特にハリガンにトロフィーとしての銃を与えたエルダープレデターのグレイバックは短時間でも印象に残るキャラクターとなった。

キースは立場からして怪しいし、普通に嫌なヤツで分かりやすい。そんな彼が、プレデターがそっぽを向いたまま撃ったプラズマキャノン砲に当たった瞬間は、雑に殺された!と思って喜んだものだ。付け加えるなら、その後再びキースが登場して、なんだ結局生きてたのかよ、とがっかりさせてからのきちんとレーザーディスクで真っ二つにカットという流れは本当に良かった。

別にキースも根本は悪人ではなかったのだろう。科学の進歩を純粋に期待し、それ以外が見えなくなってしまっただけとも思える。しかし、調子に乗った人間は大体死ぬ。これはホラー映画の鉄則で、アクション映画にも適用される。キースの構成要素のあともう3割くらいが謙虚だったなら、ワンチャン生き残れたはずである。

10年前にジャングルで起きた襲撃を研究し、キースたち特殊部隊はプレデターの生態をかなりのところまで理解していた。そんな彼らの作戦で最も注意を引いたのは、「体臭感知装置」である。空気振動を感知するとか、逆に相手の熱を感知するとかではなく、まさかの体臭。調査の過程で「プレデターはめっちゃ臭う」という証言があったのだろうか。

考えてみれば、人間をブシャブシャ殺して返り血を浴び、なんなら背骨頭蓋骨セットを高々と掲げて全身血まみれになったりしても、当然シャワーなんてしない。端的に言って臭くなる要素しかない。それにしても、装置を屋外に置いて反応するレベルの体臭とはどれほどのものだろうか。「センサーが体臭を感知しました」には、爆笑してしまった。プレデターの推しフレグランスが発売されたら、怖いもの見たさで嗅いでみたい。

シリーズのまとめ記事はこちらから☟

基本情報

【公開年】1990年
【監督】スティーヴン・ホプキンス
【キャスト】ダニー・グローヴァー、ゲイリー・ビューシイ、ルーベン・ブラデス、マリア・コンチータ・アロンゾ、ビル・パクストン、ロバート・ダヴィ、ケント・マッコード、カルヴィン・ロックハート、ヘンリー・キンジ
【登場人物】マイク・ハリガン(ロス市警刑事)、ピーター・キース(特別捜査官)、ダニー・アーチュリータ(ロス市警刑事/マイクの同僚)、レオナ・キャントレル(ロス市警刑事/マイクの同僚)、ジェリー・ランバート(ロス市警刑事新任刑事)、フィル・ハイネマン(ロス市警最高責任者)、B・ピルグリム(ロス市警署長)、キング・ウィリー(ジャマイカ系麻薬組織リーダー)、エル・スコルピオ(コロンビア系麻薬組織)
ポストクレジットなし

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