
ジェームズ・ワンが監督/制作を務める【死霊館ユニバース】は、映画『死霊館』を中心にオカルト・心霊系ホラーで構成される映画作品群である。そしてこれは、作品が多くて手が出せずに困っている、自分が好きそうな作品だけ確認したい、シリーズの関係性を知りたい、死霊館ユニバースが大好き過ぎるので手当たり次第他人のレビューを見たい、といった人たち向けの記事である。
各シリーズの特徴
【死霊館シリーズ】実在の心霊研究家エドとロレインをモデルとした悪魔祓い系ストーリー。作中の出来事も実際の事件に基づいているが、脚色されておりすべてが事実ではない。
【アナベルシリーズ】エドたちが所有している呪いの人形アナベルにまつわるストーリー。実在のアナベル人形に着想を得た架空の物語で、人形のビジュアルも映画オリジナルである。
【死霊館のシスターシリーズ】シスターアイリーンが主役、1950年代のストーリー。死霊館シリーズにも登場する悪魔を掘り下げる形で、登場人物も映画オリジナルのフィクションである。
各作品のネタバレなし一言紹介&コメント
各作品の、ネタバレなしの一言レビュー。ネタバレありのがっつりレビューはそれぞれの記事へGO!
死霊館シリーズ
●死霊館
ウォーレン夫妻が、霊障に悩むペロン一家の事件を取り扱う本作。てっきりキービジュアルの少女の霊が取り憑いた屋敷の話かと思ったら全然違ってびっくり。警官ブラッドがなかなかいい味を出している。
●死霊館 エンフィールド事件
今度はウォーレン夫妻がロンドンへと飛び、霊障に苦しむ母子家庭のもとへ。前作と同じパターンと思いきや、まさかの方向に一捻りアリ!今回はメインのターゲットが少女な分、焦燥感とスリルがアップしていた。
●死霊館 悪魔のせいなら無罪
少年デイビッドの悪魔祓い後に殺人事件を犯したアーニーを救うため、ウォーレン夫妻が立ち上がるという物語。3作目にして、まったく違う方向性の敵が登場する。これまで以上に危機的状況に陥るエドとロレインに、こちらもハラハラする。
●死霊館 最後の儀式
愛娘ジュディとも因縁のある“鏡”と、ウォーレン一家が総出で戦うお話。シリーズのフィナーレではあるが、極端なスペクタクルや過度な恐怖演出はなく、ある意味「らしさ」を最後まで残した作品。これまでの作品を見てきたファンなら、おっ!となる場面も多い。
アナベルシリーズ
●アナベル 死霊館の人形
妻のために夫が購入したアナベルが呪いの人形だったことで、夫婦、そして初めての娘が悲劇に巻き込まれていくストーリー。コンパクトにまとまった、オーソドックスなホラー作品。アナベル人形の呪いの過程が丁寧に描かれている。
●アナベル 死霊人形の誕生
マリンズ工房で作られたアナベル人形がとある事件をきっかけに呪いへと変わり、12年の時を経て、マリンズ夫妻と共に暮らすことになった孤児たちに牙を剥く、という話。アナベル人形の誕生経緯が描かれた前日譚で、切なくもどこか郷愁を感じる。
●アナベル 死霊博物館
ウォーレン夫妻不在時に、ウォーレン邸の地下倉庫へ入ってしまった少女が引き起こす騒動を描く。アナベル人形を筆頭に様々な“呪い”が暴走する、まさに死霊の『博物館』に入ってしまったかのようなドタバタホラーだった。
死霊館のシスターシリーズ
●死霊館のシスター
シスターアイリーンが、修道女の自殺について調査するよう命じられ、バーク神父と共にルーマニアへ向かうところから始まるストーリー。ゴシックxキリスト教の荘厳で神聖な世界観と、悪魔vs聖職者の戦いが融合。舞台設定が非日常になっているおかげで没入感が高い。
●死霊館のシスター 呪いの秘密
シスターアイリーンが、前作よりパワーアップした宿敵とフランスの寄宿学校で再戦する。死霊館ユニバースの根幹に関わる秘密が明かされる、重要な一作でもある。終盤、シリーズ随一の迫力あるシーンで圧倒された。
時系列・公開順・見る順は?
死霊館ユニバースは、作中の事件・時系列と映画公開順がバラバラになっている。参考用として、各作品の事件の時系列として①、映画公開順として②の通り、年表にまとめた。
| ①時系列順 | ②映画公開順 |
|---|---|
| 1952年 死霊館のシスター | 2013年 死霊館 |
| 1955年 アナベル 死霊人形の誕生 | 2014年 アナベル 死霊館の人形 |
| 1956年 死霊館のシスター 呪いの秘密 | 2016年 死霊館 エンフィールド事件 |
| 1967年 アナベル 死霊館の人形 | 2017年 アナベル 死霊人形の誕生 |
| 1969年 アナベル 死霊博物館 | 2018年 死霊館のシスター |
| 1971年 死霊館 | 2019年 アナベル 死霊博物館 |
| 1977年 死霊館 エンフィールド事件 | 2021年 死霊館 悪魔のせいなら、無罪 |
| 1981年 死霊館 悪魔のせいなら、無罪 | 2023年 死霊館のシスター 呪いの秘密 |
| 1986年 死霊館 最後の儀式 | 2025年 死霊館 最後の儀式 |
●全作品網羅するなら
多少前作までのシーンなどが挿入されることがあるのと、繋がりが分かりやすく設計されているため、時系列よりも公開順に見ていくのがオススメである。シリーズごとに分けて見る場合は、死霊館➡死霊館のシスター➡アナベルの順が繋がりを感じられるだろう。
●全部見る時間がないなら
下記3作品をこの順番に見るだけでも世界観は味わえるし、ポイントは押さえられるだろう。
①死霊館 エンフィールド事件
②死霊館のシスター
③アナベル 死霊人形の誕生
①でウォーレン夫妻の活動内容や“死霊館”の世界観を堪能し、②で敵を深掘りし、③で少し違う角度からシリーズのキー“呪い”であるアナベルに触れることが出来る。
一言メモ
『ラ・ヨローナ 泣く女』は各シリーズとの関係が薄いので今回の一覧には入れていないが、『アナベル 死霊館の人形』の神父が登場し、本編シーンが一瞬挿入されるという繋がりがある。
こんな人/気分にオススメ表
各作品のカラーやオススメポイントをまとめた我流の表だが、とりあえず1つ選んで試してみたい!という人向けの一覧にもなっている。
| タイトル | こんな人にオススメ | こんな気分にオススメ |
|---|---|---|
| 死霊館 | ・ホラー映画の名作を押さえたい ・ジェームズ・ワン作品が好き | ・家系ホラーを堪能したい ・家族愛などストーリーも味わいたい |
| 死霊館 エンフィールド事件 | ・死霊館の”メインの悪魔”を見てみたい ・悪魔祓い系ホラーが好き” | ・たっぷりと心霊現象を見たい ・夫婦や家族の愛情でほっこりしたい |
| 死霊館 悪魔のせいなら無罪 | ・ちょっと推理要素がある作品が好き ・ただの心霊ホラーは飽きてきた | ・緊迫感のある展開にハラハラしたい ・謎解きの雰囲気を味わいたい |
| 死霊館 最後の儀式 | ・王道の呪物系ホラーが好き ・死霊館シリーズをそれなりに見てきた | ・しっかり締めくくれられる話が見たい ・家族の愛と絆に触れたい |
| アナベル 死霊館の人形 | ・有名な「アナベル人形」に興味がある ・閉塞感のあるホラーが好き | ・王道演出ホラーで適度に怖くなりたい ・母娘の愛に触れたい |
| アナベル 死霊人形の誕生 | ・ノスタルジックな雰囲気が好き ・子どもたちが奮闘する作品が好き | ・ジャンプスケアや恐怖演出でひやっとしたい ・鑑賞後もあれこれ考察しつつ余韻に浸りたい |
| アナベル 死霊博物館 | ・ティーンホラーが好き ・ジュディorアナベルが気になる | ・ポップコーン片手にライトに楽しみたい ・お化け屋敷に行きたい |
| 死霊館のシスター | ・ゴシック系ホラーが好き ・バディものが好き | ・じっくりとオカルトの雰囲気を味わいたい ・宗教的な世界に浸りたい |
| 死霊館のシスター 呪いの秘密 | ・心霊x学校の組み合わせが好き ・前作&死霊館エンフィールド事件を見た | ・ジワ怖に加え迫力あるシーンも楽しみたい ・信仰の力を感じてみたい |
悪魔別シリーズ簡単相関図【注:多少ネタバレあり】
死霊館ユニバースの各作品は、悪魔を基準として3つのグループに分かれる。ほぼシリーズ別となるが、ウォーレン夫妻を軸としてすべてのシリーズがどこかでオーバーラップしている。
ちょっとネタバレのある相関図を見る!

まとめ
死霊館ユニバースの作品は単発で見ても面白いが、やはりシリーズを制覇することで一気に深みが出るし、ニヤリとなるシーンもある。時間が許す人、少しでも興味を持った人は、是非複数作品を体験して欲しい。作品別でいうと、ホラー映画の傑作と言われる『死霊館』はもちろんだが、独特の雰囲気がある作品として『死霊館のシスター』、『アナベル 死霊人形の誕生』も個人的にはオススメしたい。ただの恐怖映画ではない、家族愛や未来への希望を感じられるホラーの名作の世界に、どっぷり浸って欲しい。






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