【考察】映画『死霊館 悪魔のせいなら無罪』|事件の真相と裁判の行方

【苦手トリガーチェック】
虫:なし、体内侵入:なし、身体損壊:あり(軽微)、子ども被害:あり、動物被害:なし

ここからネタバレがあります!未視聴の方はご注意ください!

少年デイビッドに取り憑いた悪魔がアーニーに移動、その後、アーニーは事件を起こす。流れを知るエドたちが弁護士に悪魔のせいであることを訴え……というのがメインのストーリーである。弁護士は憑依を信じたものの、結論としては、【悪魔のせい】でも【無罪】にはならなかった。アーニーの減刑も、模範囚だったからという説明がついている。結局のところ、サブタイトルについては回収されなかった形となる。

●黒幕は、アイラという人間
・ロレイン達の相談役のようなポジションで登場したカスナー神父の娘
・母親は産後に亡くなり、カスナーが一人で育てた
・カスナーは長年オカルト研究に没頭していた
➡アイラに隠れて研究をしていたことが、かえってアイラの興味を引いたと語る

アイラの立場で考えると、生まれた時から母は不在、父は神父として神に仕える一方でオカルト研究に没頭している環境。両親を奪った神への反抗心のようなものが芽生えても不思議ではない。

●アイラの実力
立派な悪魔崇拝者となったアイラは着実に悪魔復活の儀式を進める。人間離れした技をいろいろ持っているが、悪魔が召喚の見返りとしてアイラに力を分けている可能性が高い。実際、祭壇に写真を置かれた「ターゲット」のアーニーやジェシカには遠隔操作を行えていたが、カスナーやロレインを襲う時には直接攻撃を仕掛けていた。

●召喚しようとしていた悪魔
「魔女の彫像」については、特定の儀式やカルト集団と結びつく情報は探せなかった。悪魔の名前も不明で、明らかになっているのは、悪魔の召喚には「子ども」「恋人」「信心深い男」という3人の生贄が必要という条件だけだ。

<今回ターゲットになったみなさん>
◆子ども:デイビッドが選ばれたが、アーニーに移動。悪魔的にはアーニーでもOKだったらしい。
◆恋人:ジェシカ・L・ストロングという女子大生。高校からの友人ケイティと恋人関係にあった模様。
◆信心深い男:エド。ロレインと意識を共有したアイラがエドの存在に辿り着いた。

●事件の“被害者”
アイラから呪いを食らったアーニーたちも被害者だが、事件そのものの被害者はブルーノである。ブルーノは、自身のケンネルでデビーを雇い、その上でアーニーと共にタダで居候させてあげていた。ちょっと空気の読めない強引なところがあり、多少粗野かも知れないが、悪い奴には見えなかった。

各作品の事件の時系列としては下表①、映画公開順では下表②の通り。

シリーズ3作目にして、初めて人間との対決を描いた本作。監督がジェームズ・ワンからマイケル・チャペスにバトンタッチされたこともあり、がらりと雰囲気が変わった印象。

死霊館全体のまとめレビューはこちら➡【2026最新】死霊館ユニバース全作紹介!【シリーズ解説&見る順】

いよいよアイラが儀式を完了させるべく動き出した夜。エドとドルー、そしてロレインは事件解決に向け役割分担をして、アーニーの元を離れなくてはならなかった。ここからの、平行して物事が進み、徐々に危機が迫ってくる緊張感が斬新でよかった。過去2作では、取り憑かれた者とロレインたちは物理的にそばにいたため、こういった演出は見られなかったからだ。ロレインが神父に会いに行くと、アイラはその家の地下に祭壇を作っていた、というのは少々ご都合感があったが、観ている最中にはそこまで気にならない程度。

本編は、エドが庭に思い出のあずまやを立てロレインにサプライズでプレゼントした場面で終わる。この作品が、エドとロレインとの夫婦愛を主軸に描いていることの象徴だろう。

本作序盤で心疾患を抱えたエドは、薬を常備し杖をついて歩くようになってしまった。その姿にはショックを受けたが、それでも、彼は体を張ってロレインを助けるために動き続ける。ロレインがジェシカの居場所特定のために霊視し、その後崖下に引きずり込まれそうになった時にも、すんでのところで助けたのはエドだった。心臓疾患を抱えたエドよりも足が遅いあの刑事は、普段どんな働きぶりをしているのだろう。仮にデスクワーク担当にしても、もうちょっと頑張れ。

基本情報

【公開年】2021年
【監督】マイケル・チャベス
【キャスト】ベラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、スターリング・ジェリンズ、ルアイリ・オコナー、サラ・キャサリン・フック、ジュリアン・ヒリアード
【登場人物】ロレイン・ウォーレン(エドの妻・透視能力者)、エド・ウォーレン(悪魔研究家)、ジュディ(ウォーレン家長女)、アーニー・シャイアン・ジョンソン(デビーの恋人)、デビー(グラツェル家長女・デイビッドの姉)、デイビッド(グラツェル家長男)
ポストクレジットなし

コメント