【考察】映画『死霊館 エンフィールド事件』|事件の真相とビル・ウィルキンスの関係とは

【苦手トリガーチェック】
虫:なし、体内侵入:なし、身体損壊:なし、子ども被害:あり、動物被害:なし

ここからネタバレがあります!未視聴の方はご注意ください!

ジャネットとマーガレットが、手作りのウィジャボードで霊に呼びかけた。するとビルという男の霊が降りて、霊障が始まる。しかしビルの背後には全く別の脅威があった、というのがメインストーリーとなる。

●メインエネミーは悪魔ヴァラク
本作では名前以外明らかにされていないが、死霊館ユニバースにおけるヴァラクは、死霊館のシスターシリーズで下記のように描かれている。(別作品の超ネタバレなので注意!)

死霊館におけるヴァラク

●なぜジャネットが狙われたのか
マーガレットも同じタイミングでウィジャボードを使ったが、ジャネットだけがビルと「会話」をするなど、霊から受ける影響に当初から差があった。それはジャネットが生まれ持った“特別な力”の示唆であり、ロレインも言及していた。その力が、ヴァラクの目に留まったと思われる。

●狙いはしたが
どんなに強い悪魔であっても、人間側の同意を得て魂=命を奪う必要があり、そのためにわざわざ恐怖心を煽ったりする。この辺りは死霊館ユニバースで共通の前提だが、本作単独だと少々説明不足だったかも知れない。そういった制約があり、ヴァラクもジャネット自ら魂を差し出すようにジワジワ精神的に攻め立てていた。そして偽装工作によりジャネットが完全に孤立してしまったタイミングで、憑依したと見られる。

●ヴァラクの強さ
高位の悪魔で本来はそこそこ強く、あくまで憑依先を失っていた作中時点では少々力が弱まっていた可能性が高い。同時に、ロレインが霊的に相当強い力を持っており、ヴァラクにとって邪魔な存在であることが強調されていた。

各作品の事件の時系列としては下表①、映画公開順では下表②の通り。

本作はシリーズ第二弾として、前作よりも一捻りあるストーリーと悪魔とのスケールアップしたバトルによって、より一層濃い仕上がりになっている。

死霊館全体のまとめレビューはこちら➡【2026最新】死霊館ユニバース全作紹介!【シリーズ解説&見る順】

前作と比較してストーリー的にだいぶ捻りが効いているなというのと、ヴァラクというキャラ立ちする悪魔の登場によって、印象に残る一作になった。

特に【疑う者:アニカ・グレゴリー】の存在を悪魔側も理解して策略を巡らせた(霊障の偽装をジャネットに指示した)、というのが本作の秀逸な点だったと思う。ポルターガイスト現象を引き起こす悪魔や霊がこんな戦法を取るのは初めて見たし、人間への理解が深すぎる。グレゴリーのような存在は、視聴者的には厄介なのだが、彼女がいたからこそこの作戦は成り立った。他の面々は「ジャネットの言っていることは真実だ」と証明したい立場だったからである。その点で、グレゴリーも重要な役割だったのだ。嫌いだけど。

対して、【信じる者:ノッティンガム夫妻】は、最初の霊障の時点から最後まで、手放しでホジソン一家を迎え入れていた。ずっと傍に寄り添い、劇中のセリフにある「常識を超えて信じる、世間が背を向けた今こそ」を体現。彼らがいなければなければ、エドたちの登場を待たずして最悪な展開を迎えていたかも知れず、本作における、もう一組のヒーロー夫婦だと感じた。ビックは、カレーが好物なイエローあたりが似合うだろう。

事件の真相を知れば、きっと誰もビルへの恐怖は感じないだろう。ヴァラクの影響を逃れ無事に天国へ旅立っただろうことを踏まえても、ホジソン一家が事件後もあの家でずっと暮らすことが出来たのは頷ける。というか、死霊館シリーズはどの作品も【困っている人々をウォーレン夫妻の愛で救う】というテーマ性が強いので、ホラーを見た感覚が残らない。しかし、もし自分が子どもの頃にあんな目に遭ったら、二度とゾートロープのおもちゃは買いたくないと思うだろう。

基本情報

【公開年】2016年
【監督】ジェームズ・ワン
【キャスト】ベラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、フランシス・オコナー、ローレン・エスポジート、マディソン・ウルフ、パトリック・マコーリー、ベンジャミン・ヘイ、マリア・ドイル・ケネディ、サイモン・デラニー、サイモン・マクバーニー、フランカ・ポテンテ
【登場人物】ロレイン・ウォーレン(透視能力者)、エド・ウォーレン(悪魔研究家)、ペギー(ホジソン家母)、マーガレット(ホジソン家長女)、ジャネット(ホジソン家次女)、ジョニー(ホジソン家長男)、ビリー(ホジソン家次男)、ペギー・ノッティンガム(ホジソン一家の隣人)、ビック(ホジソン一家の隣人)、モリス・グロス(心霊現象研究協会調査委員)、アニタ・グレゴリー(超心理学者)
ポストクレジットなし

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